BMW M3
今回もBMW試乗会の案内が来ました。 M3クーペDCTもラインナップされていて早速友人と訪れました。 開店10時と同時にディーラーに訪れると、既に予約があったのか試乗中ということで、 店内で担当営業マンとコーヒーを飲みながらお話を。 車が帰ってきたので早速試乗に入りました。 以前大阪の万博公園周回路で乗ったのと同じ車です。 重めのドアを開けシートに座ります。 バケットでもないのでそれほどがちっとホールドする感じではなく、程よいホールド感となかなかの座り心地です。 ミラー類をフィッティングし、エンジンを掛けます。 ブレーキペダルを踏み、キーシリンダーにキーを入れ押し込みます。そしてスターターボタンを押し込むと、 V8 4Lのエンジンは目覚めます。 ドライブをマニュアルモードに入れてスタート。 AT特有のクリープはありません。 アクセルを踏み込んで走り始めました。 Mと言えども乗り心地は至って良く、路面の状態は良く分かり、おうとつも良く拾うのですが、 いやな感じは全くありません。「ジェントル」という言葉がぴったりな足の味付けです。 しかもコーナーに入る時の挙動なんですが、これが実に軽いのです。 スムーズにノーズが入っていく感じ。1ランクいや2ランク小さい車に乗っている感覚でもあります。 FRレイアウトと50:50にこだわった賜物なのでしょうか。足回りの煮詰め方がうまい。 フロントはストラットなのですが、要は方式ではなく煮詰め方と言うことが良く分かります。 ワインディングに持って行きたい。とそう思わせる俊敏さを持っています。 車の少ない大通りに出ました。運良く先頭に停車。前の信号が赤から青へ... 右足のペダルをリミット位置まで踏み込むと、420頭の馬が一斉に鉄の塊をぐいぐい引っ張っていきます。 タコメーターは一瞬で8400rpmまで跳ね上がり、間髪入れずに右手のパドルで2速へ。 右足はそのまま踏みっぱなしで2速も吹け上がったところで3速に入れ、アクセルを緩めました。 あっという間の出来事でした。時間にして7秒程だったでしょうか。 その加速感はさすがリニアで力強いものです。NAらしいリニアなトルク感と気持ちの良い吹け上がり。 そして気持ちの良いエンジン音。 以前410頭の馬を従えたGT-Rという車に乗っていたときの加速感よりも速く気持ちが良い。 3人乗車なのにこれだけの加速をするとは... 心躍るそんな感覚でした。 そして安心して踏めるブレーキ。これが非常に重要。 以前E46(先代)のM3に乗ったとき、フルブレーキを体感しましたが、 これが非常に安定していて、どこからでも止まれる感覚になります。 最新のM3もタッチが最高です。初期制動から深く踏んだ時の制動感。 4輪ががっちりディスクを掴んでる感覚です。 剛性感が非常に高い。 DCTは良く制御されています。 変則ショックが非常に少なく、不快感は皆無です。 以前のSMGはクラッチ感度をダイヤルで切り替えられるのですが、 感度を高くすると、変速時とんでもないショックが伝わって来ます。 DCTにもその感度ダイヤルは装備されているのですが、 最高にしてもそれほどショックは感じられず、逆にダイレクト感が気持ちいいです。 特筆すべきは以前にも書きましたが、シフトダウンの制御。 勝手にエンジン回転数を合わせてダウンしてくれますが、その速さは人間業を超えた感覚です。 そしてシフトダウン時、エグゾーストから甲高い排気音を響かせながら、瞬時にシフトダウンしていきます。 意味も無くシフトダウンしている自分がいました。 最後にこの車の剛性感は特筆するものでした。 今まで乗った車の中で最高の出来です。 車との一体感を実感できます。 ボディーの剛性感もさることながら、サスペンション剛性、ハンドルから伝わる全ての剛性感、 ブレーキ剛性、スイッチ類の一つ一つまで。 ある物全てが意味を持ち、そこの存在する意味を持つ。 無駄なものはひとつも無い。古い言葉ですが、走る、曲がる、止まるの原点を、 高次元で融合しバランスさせた、そんな車であると感じました。 さてさて肝心なお値段は 諸経費全て込みで、11,770,720円 はてさてこの費用対価値高いと見るか安いと見るか... フェアレディーZ モデルチェンジした新しいZを試乗してきました。 デザインコンセプトは先代を踏襲しながらショートホイールベース化やボディーサイズのダウンサイズ。 いまモデルチェンジごとに大きくなるモデルに対して、サイズダウンしてきた辺りのこの車の明確なコンセプトを見ることが出来ます。 そして何よりこのご時世にこういう車を世に出した日産自動車に拍手を送ると共に、エールを送りたいと思います。 さてさてお世辞にも広いとは言えない運転席に乗り込みます。 乗ったのは7速ATのVersionST。2ペダルパドルシフトのタイプです。 インテリアは先代よりかなり良くなった印象です。 ブレーキペダルを踏みスターターボタンを押して少々長いクランキングの後、V6 3.7Lのエンジンが目覚めます。 ATをマニュアルモードにして少々重めのステアリングを切って公道に出ました。 少々混み合ってる関係で、アクセル全開とまでは行かなかったのですが、 トルク感は非常に高くグイグイ引っ張って行ってくれます。 回転フィールはレスポンスも良く、気持ちの良い物です。 恐らくトップエンドまで軽々回ってくれそうな雰囲気ではありました。 先代の初期に乗った事が有ったのですが、それは完全中間トルク方で、レッド手前のフィーリングは最悪でしたが改良されています。 もう少し高音に振った音質の味付けをして欲しかったのですが。 19インチ扁平タイヤを履いているにもかかわらず、いやな振動や突き上げが全く無い。 しなやかな印象で、なかなかグッド。 ショートホイールベースらしいきびきびした回頭性で、一体感が一段と増します。 ブレーキの効き、タッチはかなり良い感触でした。 剛性感も高くしっかり止まってくれます。 最近のスポーツモデルの進化には驚かされました。 トランスミッションですが、GT-RやM3のDCTとは違い、トルコンタイプのATと言うことで、 タイムラグやトロ臭さを感じるかと思いましたが、 そういうネガティブな部分は影を潜めてうまくチューニングされている印象です。 やはり価格からクラッチタイプのATには出来なかったのでしょうか。 ただこれはこれでアリかなっと感じました。 シフトダウンの時はきっちり回転を合わせてくれます。 トルコンATに必要か?っと思いますが、これも演出なのでしょうか。 いやいやなかなか気持ちが良いです。 しかしこのパドルシフトが最悪です。 M3はハンドルと共回りするタイプなので、ステア中でもシフト操作が可能です。 しかしZのパドルはハンドルの軸に固定されているタイプで、 ステアリングを切っている状態で、シフト操作をしようとすると一旦ステアリングから手を離して、 わざわざパドルに手を伸ばさないといけません。 これはどうかと思います。 ステアリング組み込むとコストが上がるのでしょうか??? これはぜひマイナーで改良して欲しい部分です。 しかし天下のGT-Rも同じなんですよね!? 日産さんどうしてなんですか~?? 最後に剛性感はこれはびっくりでした。 がちっとしていて、「ふにゃっ」とか「ぐにゃっ」とか言った感覚は皆無。 がっちりした骨格に全てがシンクロしている印象。 これで締めて4,714,880円なり! ナビも何も付けなければ400万ジャストくらいだとか。 これはコストパフォーマンスが高い!? って比べる車が1000万オーバーの車だから完全麻痺しているのでしょうか?? M3に乗って驚き、Zに乗ってこれまた驚き、 最近の車の進化を思い知った感じでした。 しかし今最も気になっているのがBMWのNew Z4なんです。
by sportsgraphic_ys2
| 2009-01-26 23:05
| 車
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